シルバーリング



パーカーのフードを深く被って立つ人。

背が高くて、スラッとしてて…。



「…?」


まさかと思いながらもあたしは一歩前に出た。



「ん…。」

小さく声をあげながら、頭をあげる。


「あ…!」


顔がはっきり見えた時、思わず声が出た。



「…あれ…?

バイト終わったん?」


眠そうな顔をしながらあたしに問いかける。

人影の正体は海原だった。






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