シルバーリング



大きくあくびをしながら、海原はポケットに手を入れた。



「…ものすごく眠そうだね?」


あたしはクスクス笑いながら言う。



「うん…。

今日の部活めっちゃ疲れたあ!」


「なのに待っててくれたの?」


話があるから時間が欲しい、と海原は笑顔で言った。


あたしは何故か、ドキドキしていた。



どうすればいいのか分からない…、

こんな気持ちは久しぶりだった。





< 73 / 85 >

この作品をシェア

pagetop