シルバーリング



お互いの気持ちを知って、
付き合うことになった。



「ちょっと待っててね!」


顧問の関係で
部活が無かったあたしは、
用事があって部室まで来ていた。



「そろそろ答えろよーっ。」


隣から聞こえてきた声に
あたしは何故か足が止まった。


「だから…、あれだよ。

沖本って可愛いじゃん?」


―……あたし?

あたしじゃないだろうと思うも、
声の主はきっと彼で…。


「あんな可愛い奴と付き合えてる
俺ってさ、すごくね?」


鼻で笑いながら言っている。

あたしはそっと、ばれないように
隣の部室を覗いて見た。



―…………………。






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