普通の普通な恋物語
*入学*
平凡な私立中学校。

光山台中学校にうち西岡優は入学した。

小学校の顔ぶれがそのまま中学校に上がったようなメンバーで、
いなくなったのは超頭のいいところに行った人や、
家が近いほうの中学に行った人くらいで、いなくなったのは4、5人。
うちらにプラス他の小学校から上がってきた人たちが、
今年光中に入学する一年生。

うちらの小学校は人数が少なくて、
他の学年に比べてクラスの人数はすごく少なかったけど、
友達は作りやすかった。
久々にあった友達に紹介してもらって、
入学式が始まる前から友達はすごく増えた。

入場の音楽が鳴って、
新入生がぞろぞろと体育館に入っていくと、
2、3年の先輩の拍手に包まれた。

私は最初にできた友達、千裕とお喋りをしていて、ただ時が過ぎるのを待っていた。
次のプログラムは新入生代表挨拶。
これが終われば校歌斉唱、生徒会長挨拶などで、式ももうすぐ終わる。
うちは
「1年2組、新入生代表山原勝君。」
名前が呼ばれてあがって行ったのは男子だった。

新入生代表は小学校の頃の生活態度が成績が良かった人がすることになったので、
うちは『あの人が一番頭がいい人かぁ~』
って感じで見てた。

「新入生代表、2組山原です。このたびは、私達の入学式にご参加いただいた保護者の皆様、来賓の皆様、先輩方、ありがとうございます。」

「ねぇ、あいつ、そっち出身の子?」
「あぁ、勝?アイツ超頭いいばい!」

その人の特徴は、細いけど少し筋肉がある腕と、小さい身長。
そして、フツメン(普通のメンズ)だった。

「ふぅ~ん」
私は適当に返事をして、スカートの仕付け糸をいじっていた。





< 1 / 2 >

この作品をシェア

pagetop