オール・アバウトなっちゃん
あまり仕事前に圭太を興奮させすぎるのも良くなかろうと思い一人川面に出てみた。

確かに…圭太の言う通り水位が上がっているようだ。

だが、そんな事は些細な問題だ。

それよりも感じるんだ。

私だけにしか解らないだろうが…

すぐそこから…

「あのような仕事バカを失業者にする趣味も無いし…私もちょっと気合いを入れとかなくては…な」

正直、圭太みたいなタイプ…案外嫌いじゃない。

あれだけムキになるなんて…今時の草食系男子とやらとは明らかに違うからだが…

「だけど…今は教える訳には、いかないか…」

ふぅ〜っと大きく息を吐き背筋を伸ばして、今日乗る舟の下へ向かった。
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