オール・アバウトなっちゃん
「だからか、お前が試運転しなかったの?」

「ああ…手の内見せる訳には行かぬであろう…」

「って言うか…お前、川の事、何も知らんであんだけスムーズに漕げたんか?」

圭太が、そう聞くので後ろの山を指差し

「私の故郷は、この向こう側…同じ山からだから水質は同じだし地形も似通ってる。私は船頭になって2年だが、この手の川なら10年は漕いでいる。そういう事だ」

圭太もようやく納得したらしい
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