オール・アバウトなっちゃん
「ククク…若い女の取り乱す姿は、いつ見ても食欲をそそる…と言いたいが貴様が怯えんかぎり面白くもクソもないな…」

まったく…身勝手な化け物だ。

「ふん…余裕を見せてるつもりだろうがトドメをさせるべき時を逃がした事を後悔する事になるぞ」

「心配するな…次は小娘…貴様の番だ」

化け物は、そう言って先刻よりもビッグな息吹きを見舞って来た。

あれをまともに食らえば…この舟ごと吹っ飛ばされかねん…と、なれば…

私は、櫂に氣を送り水面に突き刺した。
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