オール・アバウトなっちゃん
「小娘…今こそ貴様とわしの差というものを見せてやろう」

化け物は、そう言ってまたも大きく息を吸い込んだ。

「キサマの技など何度も見せてもらった。その程度の技ならば一度見れば十分…二度目は通用しない」

2人のやり取りを傍らで聞いている圭太には、不安を拭えない胸騒ぎがする。

葉隠は、ああ言ってるが…ホントに大丈夫か?俺や客を守りながら、あんな化け物とやり合って無事に済むとは思えんが…

そんな圭太の不安をよそに、またも化け物の息吹きが舟を襲う…
< 52 / 67 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop