オール・アバウトなっちゃん
「それと…前にも言ったが今日から川下り再開する。11時に予約入ってるから…圭太っ頼んだぞ。久しぶりやからってヘマこくなよ」
それだけ言うと課長は奥の部屋に引っ込んでしまった。
残された圭太は夏希をまじまじと見つめて
「お前…昨日まで何の仕事やってた?」
と尋ねた?
「市内で渡し舟の船頭やってた」
さほど明瞭とは言えぬ声で夏希が答えた。
その答えを聞いた圭太は
「お前さぁ…市内の緩い川で渡し舟やら漕いどったヤツが山奥の激流で川下りやら出来ると思うか?」
と激しく詰め寄る。
だけど夏希は表情を変える事無く
「川は私を裏切らない」
そう一言だけ残して、小さな身体を翻し更衣室へ消えていった。
それだけ言うと課長は奥の部屋に引っ込んでしまった。
残された圭太は夏希をまじまじと見つめて
「お前…昨日まで何の仕事やってた?」
と尋ねた?
「市内で渡し舟の船頭やってた」
さほど明瞭とは言えぬ声で夏希が答えた。
その答えを聞いた圭太は
「お前さぁ…市内の緩い川で渡し舟やら漕いどったヤツが山奥の激流で川下りやら出来ると思うか?」
と激しく詰め寄る。
だけど夏希は表情を変える事無く
「川は私を裏切らない」
そう一言だけ残して、小さな身体を翻し更衣室へ消えていった。