とある堕天使のモノガタリ ~INTROITUS~


虎太郎の話によると、カルト集団は悪魔を召還した形跡があったらしい。

連中の話では嫉妬の悪魔“レヴァイアサン”を召還したと言っていたらしいが、ガクの話を統合すると召還されたのはどう考えても傲慢の使い魔“グリフォン”だ。

おそらく連中は…



『「間違えて召還したのか…」』

「漆黒のグリフォンってネメシス様の馬じゃないですか!?

ヤバいですって…あの方怖いんですから~」

「ねめしす?なんだそれ?」

「復讐の女神でしょ?

怖いんだ…やっぱり…」


何も分からないガクは忍の言葉に「なるほど」と納得したみたいだった。


「行方不明になった女達はいたのか?」

「あぁ、問題ない。
彼女達は“レヴァイアサン”への生け贄だ。

グリフォンは受け付けないだろう。」


虎太郎がそう言うとガクはホッとしたみたいだった。


とりあえず今は被害者を救出する方が先か…


『「ではグリフォンの相手は俺様がしよう。

ハニエルはカルト集団をねじ伏せろ。

ガクと忍はその隙に被害者を救出だ。」』


みんな俺の言葉に頷く。

「いつ行く?

今ならカルト集団は6人位だろ。

俺を含めて半分は帰宅したからチャンスかも!」

『「よし、これから行こう」』


そう言うと羽根を隠し“右京”に戻ると上着を忍から受け取った。



< 115 / 405 >

この作品をシェア

pagetop