とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
虎太郎の話によると、カルト集団は悪魔を召還した形跡があったらしい。
連中の話では嫉妬の悪魔“レヴァイアサン”を召還したと言っていたらしいが、ガクの話を統合すると召還されたのはどう考えても傲慢の使い魔“グリフォン”だ。
おそらく連中は…
『「間違えて召還したのか…」』
「漆黒のグリフォンってネメシス様の馬じゃないですか!?
ヤバいですって…あの方怖いんですから~」
「ねめしす?なんだそれ?」
「復讐の女神でしょ?
怖いんだ…やっぱり…」
何も分からないガクは忍の言葉に「なるほど」と納得したみたいだった。
「行方不明になった女達はいたのか?」
「あぁ、問題ない。
彼女達は“レヴァイアサン”への生け贄だ。
グリフォンは受け付けないだろう。」
虎太郎がそう言うとガクはホッとしたみたいだった。
とりあえず今は被害者を救出する方が先か…
『「ではグリフォンの相手は俺様がしよう。
ハニエルはカルト集団をねじ伏せろ。
ガクと忍はその隙に被害者を救出だ。」』
みんな俺の言葉に頷く。
「いつ行く?
今ならカルト集団は6人位だろ。
俺を含めて半分は帰宅したからチャンスかも!」
『「よし、これから行こう」』
そう言うと羽根を隠し“右京”に戻ると上着を忍から受け取った。