とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
俺の日常 “道場”
帰宅するとすぐタンクトップにハーフパンツ姿に着替える。
部屋に立て掛けてあった木刀を掴んで離れの道場に急いだ。
「遅れました!!」
俺の声に白髪、白髭の師範がゆっくり振り返った。
「…右京か…今日は早かったな…」
うっ…いきなり嫌味…
しかも凄い威圧感!!
息をのんで師範の前正座をした。
「右京。手合わせするか。」
「はい、よろしくお願いします!」
俺と師範は脇に置いてあった木刀を手に取ると正面で構えた。
見かけは老人だがこの師範…強い…
俺は慎重に間合いを詰め、一気に木刀を上から振り下ろした。
師範はそれを木刀で弾き返すと、
間髪入れずに下から振り上げた。