とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
「っ!!」
身を翻して寸前でかわす…
「右京…本気で来い!」
その言葉に俺は口角を少し上げ、手にした木刀を逆手に構えた。
「では、お言葉に甘えて…」
目を閉じ一呼吸する。
開き放たれた窓から一陣の風が吹き込んだ。
ゆっくり目を開け鼓動が落ち着くと木刀を後ろに少し下げ、師範の懐に入り込むために床を蹴り飛び込んだ。
「フッ…」
…一瞬師範が笑った…?
師範の太刀筋が見えない!?
ーードカッ!!!
「…え?…」