とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
何故か歓声が上がる店内。
…うるせー…
俺は無言でヒョイとカウンター内に戻った。
「ヤバい…ヤバいっす!
黒崎さんかっこ良すぎぃ!!」
ジンヤは瞳をキラキラさせながらカウンターに身を乗り出した。
「何言ってんだ。
放り出したのはお前のチームのトップだぜ?」
「クククク…」
「ゴウも笑ってて大丈夫なのか?」
後ろを向いて肩を揺らし笑いを堪えるゴウを半眼で見ながら言うと、「あ~そうだった」と呟いてまた笑った。
「は~苦しかった!
黒崎、お前さいこー!
ククク…」
「…意味わかんねーよ」
まだ笑いが止まらないゴウのその様子を見て、sevenの中でも派閥みたいなものがあるんだと分かった。
「昴のあの顔…ざまみろだぜ!」
そうボヤいてからゴウは俺にsevenについて語った。
「sevenは7つのチームが集まって出来たんだ。
オレ達はガクがトップをしていたチームに元々いた。
昴のとこに吸収されたが、最初から気に入らなかったんだよ!」
なるほどね~
トップ面してaxelに来る事自体、ここの客は面白くなかったんだな…
俺は仕事をしながら上機嫌なゴウとジンヤを見てこっそり微笑んだ。