とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
振り返ると茶髪の男子がいた。校章で2年だとわかった。
「なに?」
「黒崎先輩、俺もseven入ったんすよ!」
「…“も”とはなんだ…
俺チーム入ってねーし」
「えっ!?axelに入り浸ってるって聞いたからてっきり…」
「ぶっ…確かに入り浸ってるな…」
陸は後輩の話を聞いて吹き出した。
「まぁ…確かに…
でも俺はバイトだから。」
「そーなんすか!?
黒崎先輩が同じチームなら喧嘩に負けないと思って入ったのに~
がっかりっす…」
「喧嘩がしたくてsevenに入ったのか?
そんなくだらない理由なら今すぐ辞めるんだな。」
俺は冷たい目でそう言うと後輩は驚いた表情をした。
「黒崎先輩、“喧嘩好き”って聞いたんすけど、違うんですか!?」
「…誰だ、そんな事言ったヤツは…」
「昴さんです。」
「…あの野郎…懲りねー野郎だな…」
「お前さ。sevenのトップのとこじゃなくてaxel行ってみろよ。
多分聞いた話とかなり違うのがわかると思うぜ?」
陸の言葉に「行ってみます!」と答えて後輩は去って行った。
「自分の目で見た方が納得するだろ?」
俺に陸はそう言った。
「だな…
お前も来るか?今日バイト行くけど。」
「おぅ!!虎太郎誘って夜行くわ」
途中で陸と別れて自宅まで歩いていると忍からメールが来た。
今日は忍もバイトらしく、帰りは夕方になると書かれていた。