とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
そこへ入口からジンヤが血相を変えて飛び込んできた。
カウンターまで来ると「黒崎さん!」と身を乗り出した。
「どうした?
俺今機嫌悪いからくだらない事だったら張り倒すぞ。」
「店の前で乱闘っすよ!
なんか最近入ったsevenのヤツだと思うんだけど、うちの常連と揉めてる!」
「はぁ...」
「こっちやっとくから行って来い」
ガクにそう言われて「へいへい」と手を拭いてカウンターを飛び越えた。
「なんで右京さんが?」
「お仕事だからだよ。
なんせ黒崎さんは“守護神”だからね~」
首を捻る女にそうジンヤは説明すると「見ればわかるよ」と言うと、明らかに楽しそうに後ろからついて来た。
「よし!
俺らも行こうぜ!」
そう言って虎太郎達も来たのが判った。
「うぜーな...大人しく店で待ってろよ...」
「俺の“天使”の活躍が見たい!」
「きめーよ。」
「今日は何秒すかね!?」
とんだ野次馬に頭が痛い気がした。