とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
それからも永遠と騒ぎ続けるゴウ達。
忍はちょっと眠そうだった。
「そろそろ帰るか?」
「0時か…みんなはまだいるのかな…」
「あの調子じゃオールかもな…」
俺は立ち上がると虎太郎に「そろそろ帰る」と伝えた。
「りょーかい!セリ達はちゃんと送ってくから安心しろ。」
「悪いな…ありがとう。」
忍がみんなにお礼を言ってる間に俺は服を着替えた。
「右京、運転大丈夫?」
「酒飲んだ訳じゃないしヘーキ。」
俺は忍の手を取るとみんなに挨拶をしながら店を出た。
家に着くと師範が玄関で酔いつぶれて寝ていた。
「…あれだけ飲み過ぎるなって言ったのに…」
「私布団敷いて来る!」
「ったく…おい!じじぃ!!」
全然起きる気配のない師範に溜め息をつくと、諦めて担いで部屋まで連れて行った。
忍が敷いた布団に師範を寝かせて部屋を出た。
「妖怪退治完了~」
「ぷっ…またそんな事言って!」
「なんだよ…間違ってないだろ?」
俺の冗談にお腹を抱えて笑う忍に俺も釣られて笑った。
「風呂入るだろ?先いいぞ?」
「ん。
…ねぇ…今日…一緒に寝てもいい…?」
一瞬固まってしまった俺に忍はちょっと顔を赤くして風呂へ走って行った。
「…」
頭をガシガシ掻いて停止した思考回路を再起動させた。