とある堕天使のモノガタリ ~INTROITUS~



俺達は教室で爆発騒ぎの件を話しながら昼食を食べた。


「科学室は当分立ち入り禁止らしいぜ?」

「原因がまだ分かってないからな~…」

「文化祭も中止にならないし、その3人も大した怪我じゃなかったんだから良かったじゃん!」

「まぁそーなんだけどさ~…」


まだ納得いかない寛二は唸っていたが、その話はそこで終了になりみんな作業に戻った。



俺と虎太郎は防具を借りるために剣道部の部室を訪れた。


部室を開けると、数名の部員がバタバタと忙しそうに片付けてをしていた。


「…お前らナニしてんの?」


虎太郎がキョトンとしながら聞くと部員は泣きそうになった。


「虎太郎先輩!聞いて下さいよ~」

「昨日まではちゃんと片付いてたんすよ…

さっき来たらこの状態で…」

「荒らされたのか!?」

「みたいっす…でも剣道部だけじゃないらしいっすよ?」


俺は一旦外に出て隣のボクシング部も覗いてみた。


「黒崎先輩!?どーしたんすか?」


「…ここも荒らされたのか?」

「そうっすよ…部室棟で荒らされてないのはバレー部と野球部の2部屋だけっすよ…」

「…つか、野球部は元から散らかってて荒らされたかわからないみたいだけど…」


一晩で8部屋を荒らすってひとりじゃ無理だろ…


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