とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
でも私はすでに将来を決めていた。
それを言うと教授は「勿体無い」と呟いていた。
右京と半年離れて、待っているだけじゃつまらないと気付いた。
そうだ、年末になったら会いに行こう!
右京みたいな羽根はないけど、私だって世界中飛び回れる!
こっそりそんな事を考えて、ちょっとワクワクした。
右京、決めたよ。
でもまだ内緒。
「早く会いたい!」
今度は会ったらなんて言おうかなんて考えてみた。
そうやって毎日色々想像する。
楽しい事ばかりを…
私の笑った顔が好きって言ってくれたあなたに会った時、ちゃんと笑えるように。
ふと大学近くの教会から讃美歌が聞こえた。
これはなんだっけ…
「確か…入祭歌だ!」
それは始まりの歌。
私達のモノガタリもこれから始まるんだ…
【END】