とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
「忍!!」
キョロキョロと辺りを見回していた忍は、その声に振り向いた
。
「右京!やっぱりここに居た!」
「ナイスタイミング!丁度二人組みの女に話しかけられて困ってたんだ。」
「え!?またぁ?」
わざとさっきの二人に見せ付けるように忍の肩を抱いてカフェテリアを後にした。
ちょっとムッとした顔の忍に微笑むと長身を屈めて耳元に顔を近づけた。
「怒るような事はないから安心しろって。
他の女に笑顔見せたら、誰だかさんが泣くもんな。」
「なっ泣かないもん!!」
「なんだ、泣かないのか。
泣いてる忍も可愛いのに、残念。」
真っ赤な顔になった忍にちょっと癒された。