とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
待ち合わせのイタリアレストランに着き、携帯を見ると虎太郎から何件か着信があった。
折り返すと慌ててた様子。
「どうした?お前も遅刻か?」
「まぁ遅刻はしたんだけど、それよりどういう事!?」
「あぁ?なんの事だ?今店着いたからちょっと待ってろ。」
まだ話し途中の虎太郎に構わす電話を切ると店に入る。
奥のテーブルで虎太郎達が手を振っているのを見つけて近いた。
「わりぃ、遅れた~」
と無表情で言うと、相手の女の子のひとりが“あ~!!”と俺を指差した。
どこかで見たような…
「カフェテリアの子か!?」
「そうだよ!偶然だね~
ほら、私が言った通りイケメンだったでしょ?忍~」
と隣に座る人に話しかけた。
…忍?
そこに座る忍は、あんぐり口を開けてポカンとこっちを見ていた。
「…なんで右京が居るの!?」
こっちが聞きたい…
「虎太郎、どーなってんだ?ワザとか?」
「んなワケないじゃん!
俺の方がびっくりしたよ!」
その様子を見ていた寛二と陸は何何~?と身を乗り出した。
「つか…忍は俺の彼女だし…」
それを聞いたみんなが店全体に聞こえる位の大声で叫んだのだった。