とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
そんな俺を不思議そうに見る虎太郎にニッと笑った。
「虎太郎、このあたりのチームでsevenって知ってる?」
「seven?知ってるけど…それがどーした?」
「昨日sevenのヤツに絡まれたんだよ。
んでちょっと知り合いになったから、今から会いに行こうと思って。」
「…なるほど…情報収集に行くのか…」
虎太郎は俺の考えている事を読んで納得したようだった。
「でも大変だと思うぜ?
sevenは7つのチームが統合して出来たって聞くし…
人数多いんじゃね?」
それで“seven”か…
「ま、やるだけやろうぜ!」
そう片目を瞑ってメットを虎太郎に投げると、頬を赤らめた。
「う…右京!!
俺お前の為なら何でもする!!」
「やめんか!恥ずかしいだろ!」
俺は慌てて抱き付こうとする虎太郎の顔面を手のひらで押さえて制した。
虎太郎を後ろに乗せて街中を流しながら、若者が集まりそうな所を探す。
コンビニ前に座り込んだ男達を見つけ、バイクを停めた。
「おい!
ちょっと聞きたいんだけど、お前らチーム入ってるか?」
メットを被ったまま俺は男達に声をかけた。
「あぁ!?
なんでテメーに言わねーとなんねーんだよ!」
「教えて欲しけりゃ土下座しろや!」
…なんて友好的なんだ…
俺は後ろに目をやると正に目の色を変えた虎太郎がいた。
そう、その瞳は透き通ったようなブルーに…
「右京はそこにいろ。」
そう言って降りるとヘルメットを脱ぐと明るめの茶髪を振った。