I LOVE YOU
「どうしたの急に、」
「君と初めて会った日から、半年も経つのか…」
「そんなに?まだ経ってないよ」
指折り数えながら答えると、だいたい半年だよ、と返ってきた。
「そういえば、電話のときまた敬語になってたね」
「もう、あれは癖だな。一生直んないかも…」
仕事ってこえー、と頭を抱えた振りをした。私はそれを見て笑うと、久遠さんも笑った。
お互い笑いもなくなった頃、久遠さんが言った。
「今日どこか行きたい場所ある?」
「うーん…特にないかも。あ、映画観たい」
ふと自分が見たかった映画を思いだし、鞄から広告を取り出した。
「恋愛ものなんだけど、いい?」
「いいよ。映画なら基本なんでも大丈夫だから」
さっそく2人で映画館に向かい時間を確認すると、ちょうど始まるとこだったので急いで券を買った。