I LOVE YOU


お風呂から上がり代わりに久遠さんが入っている間、私はソファーに横になった。


正面にはテレビがあって有名な芸人の司会者が番組を盛り上げている。







「泉、寝た?」


ボーッとしてたら久遠さんの声がしてハッとする。


「久遠さん…。起きてるよ…」


「無理しなくていいんだよ。疲れてるんだろ?」


「…ちょっとだけ」


クスッと笑って私の頭を久遠さんの大きな手が撫でる。


「髪濡れてるね。おいで、乾かしてあげる」


久遠さんは近くの棚からドライヤーを持ち出し、手招きした。


私はゴロンとソファーから転がって四つん這いで久遠さんのところへ向かった。


久遠さんの前に座るとドライヤーの熱が私の髪を包み込んだ。


タオルで優しく、けれど荒々しく頭を掻くように拭いていく。幼い頃、母親がしてくれたことを思いだし懐かしくなった。


「そうだ、泉って今いくつなんだっけ」


「18だよ」


答えれば久遠さんはうーん、と唸った。



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