I LOVE YOU


結局、その後も先生から笑われて、私はお菓子を食べている今になって自分の行動に"恥"を感じてきました。


「もし、好きなものがあったら持っていってもいいですよ。親が沢山送ってきたので、僕には食べきれなくて…」


「……先生は一人暮らしなんですか…?」


チャンスだと思って聞けば、そうなんですよ、と先生は普通に返してきました。


「この年齢で独りなんて恥ずかしいですけど、もう無理かな…て。親も諦めてますし、このまま独身を貫こうかと…」


あはは、と先生は頭に手を置いて笑いました。


「そんなこと言わないでください…!!先生はまだ若いし、カッコいいです。結婚を諦めるには早すぎます!!」


「ありがとう、野上さん…。駄目だな、僕は。生徒にこんな話をするなんて…」


先生はため息を吐いて、お茶を飲みました。私は先生の方へ体を向け、ひとつ深呼吸して、先生、と叫びました。


「私はあの日、プリントを一緒に拾ってくれた時から、鈴木先生のことが好きです!!」


先生は私の突然の告白に驚いています。それでも、私は話を続けました。




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