I LOVE YOU


「確か、レザンじゃなかったっけ…」


私はすぐに佑介から視線を反らして、美奈子に尋ねるように言った。


「そうだ、レザンだ!!あの名前だけ洒落てるとこ!!」


美奈子は思い出して佑介に言った。


「レザン、ね。ありがと」


佑介は耳に当てたままの携帯を持ち直して、レザンだってさ、と言いながら自分の席へ戻っていった。




放課後になると、私は美奈子とそのまま街へ行った。


「最近服買ってないから、迷うなー…」


私はとりあえず気になる服を片っ端から見ていた。


「瑞穂、コレは?」


先に買い物を終わらせた美奈子に一緒に選んでもらっていたら、彼女はニットワンピースを持って来た。


「可愛いけど、寒くない?」


「大丈夫、女には脂肪という名の壁があるでしょ。このカーディガンと合わせて着ても可愛いし、」


私は美奈子に言われるがまま試着室へ。


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