I LOVE YOU


「2人でいるときはその呼び方やめろよ…」


「2人じゃないでしょ、」


私は振り向くことなくつづける。


「…みんな居ないよ、二次会に行った。美奈子も一緒に…、」


瑞穂、と佑介が呼ぶ。私はそれに応えるように振り返った。


「あっそ、だったら早く行きなよ。私はもう疲れたから行かない」


怒ることも笑うこともなく告げる。今日で2回目の、佑介の手を払いのけた。


レジで自分の分の会計を済ませて外に出ると、後ろから佑介が追いかけて来た。


私は気にせずに歩き続けるけど、佑介に追いつかれて後ろから抱きしめられれば、私は暴れて佑介を突き放した。


「何を考えてあんなことしたのか知らないけど…、もう少し自分のやっていること自覚してよ…!!」


半分叫んでいる状態で言い放った。佑介は何も言わないまま、黙ってこっちを見つめている。



私は数歩後退りして、佑介が追ってこないことを確認すると、振り返り、自宅までの道を歩いて行った。


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