I LOVE YOU


俺はハムとマヨネーズを受けとると素直に食べ始めた。


「うっ…気持ち悪い…」


満腹な俺にとって、マヨネーズは重すぎたようだ。全部食べ終わってから気持ち悪さを感じとり、口に手を当てると、


「吐かないでよ、全部出しちゃったら意味無いじゃない」


「そんな…無謀な…、」


幼なじみが苦しんでいるのに冷静に突っ込む奈々に、俺は初めて『恐怖』という感情を覚えた。


しかし、結局我慢の限界で俺はトイレに猛ダッシュ。帰ってくる頃には、気分はスッキリしていた。



時計の針も深夜の時刻をさしたころ、空き部屋に奈々の布団を用意して、俺も寝る準備をとった。


俺が布団に入りかけたとき、奈々が用意した布団をずるずる引っ張って寝室に入ってきた。


「…何してんの?」


「アンタが淋しいんじゃないかと思って。一緒に寝てあげるわよ」


そう言いながら奈々の準備は着々と進んでいく。


「いや、淋しくねーから…。てゆーか、邪魔」


「はいはい、わかったわかった。アンタは淋しいんじゃなくて、怖いんだもんね?幽霊が。小さい時は、夜中によく起こされたもんよ、『奈々ちゃん…奈々ちゃん…』て。電気も点けずにさ。私は幽霊よりもアンタの方がよっぽど怖かったわ…」


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