I LOVE YOU


『…もしもし?』


「あ、アイ!!」


『どうしたの?急に掛けてきたりして、』


クスクス笑いながらアイが言う。


「れ、レイ!!レイ、そっちに来てない!?」


『レイ?…いるわよ』


「ほ、本当!?替わってほしいんだけど、」


ちょっと待っててね。保留音が流れて少したつと、また、アイの声が耳に入ってきた。


『…ごめんね、出たくないみたい…』


(そんな…!!)


『あと、しばらく連絡しないでほしいって…』


申し訳なさそうにアイが言う。


「…そっか。ありがとう。レイに、いつでも帰ってきていいから、って伝えてくれる?」


うん、伝えとくね。そう言って電話は切れた。


(…………)


携帯を切ってからも僕は呆然としていた。


突然居なくなったうえ、連絡を拒否された。


(今までこんなこと無かったのに…。)




< 5 / 66 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop