【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
そんなフロントにずかずかと向かったヤスは、何やら英語で話しはじめた。



フロントも日本人なんだから日本語で話せばいいものを。



私が分かったのは、予約の名義がヤスの事務所なことくらい。



受付を済ませたヤスが私を手招きで呼ぶから、私も小走りでそちらに向かった。



そして、私達がエレベーターで向かったのは、あろうことか、最上階。



っていうか、ヤスの事務所、凄いなあ…こんな高いところ。



おそらく、一泊辺り十万円は軽く超えるところだろうに。



エレベーターから降りて大理石の廊下を歩きながら、思い浮かぶのはそんなことばかりだ。
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