【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
部屋に来るディナーは、それはもう私みたいな普通の人間じゃ食べれない高級なものばかり。



きっとクラスの坊ちゃまお嬢ちゃん達はそうじゃないんだろうけど。



そんな豪華なものを、ヤスは美しいナイフとフォーク使いで食べて行く。



「何してんの?せっかくのお礼なのに、食べないの?」



「た、食べるし。」



私の考えなんか全てお見通しって顔のヤスがムカついて、私は慌ててナイフとフォークを握るために手を伸ばす。



しかし、目の前の御馳走に慌ててフォークを勢い良く落とした。



「ふっ…かーわい。」



ヤスから出た予想外の言葉に、不覚にもドクン、と心臓が動く。
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