【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
「僕の姉と花巻のお兄さんが恋人なんだよ。」
そんな私に助け舟を渡したのは、騒ぎの種の張本人。
いつもの自信たっぷりの低音の声じゃなくて、ボソボソ掠れたダサモードのヤス。
「三鷹さんも、花巻のお兄さんは知ってるだろ?」
「うん。優斗さんだよね。」
香織はヤスの嘘の仮面までは見破れない。疑うことなく相槌を打っている。
「僕の姉は、あのホテルの関係者なんだ。それで、花巻のお兄さんと四人でディナーをご馳走になったんだ。だから僕等はそれ以外の関係はない。」
「そっかぁ。なんか残念ー。」
ヤスのどんどん溢れる嘘に、私は唖然とする。
そんな私に助け舟を渡したのは、騒ぎの種の張本人。
いつもの自信たっぷりの低音の声じゃなくて、ボソボソ掠れたダサモードのヤス。
「三鷹さんも、花巻のお兄さんは知ってるだろ?」
「うん。優斗さんだよね。」
香織はヤスの嘘の仮面までは見破れない。疑うことなく相槌を打っている。
「僕の姉は、あのホテルの関係者なんだ。それで、花巻のお兄さんと四人でディナーをご馳走になったんだ。だから僕等はそれ以外の関係はない。」
「そっかぁ。なんか残念ー。」
ヤスのどんどん溢れる嘘に、私は唖然とする。