【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
「あのさ、今の状況、分からないわけ?」



「は?言ってる意味分かんないん………!」



ヤスのいつにも増してわけの分からない行動と言葉に言い返す間もなく、私は靴箱にしている棚に身体を押し付けられる。



「いった…!何、すんの!」



背中に当たる靴箱に顔を歪めながらヤスを睨むと、ヤスは酷くどす黒い笑みを浮かべていた。



「エロ…。下着すけすけ。こんな色、どこで買ったの?えらい挑発的だな。」



その言葉にハッとする。



そうだ。ずぶ濡れになって帰って来たから、当たり前だけどカッターシャツは透けている。



ブレザーは濡れて重たくなってたから、途中で抱えていたから、必然的に私の下着はまる見えなわけだ。
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