【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
「聞かなかったことに、うん。今のはなかったことに…。」
どうしていいのか分からない私はとりあえずその場を離れようと後ずさる。
しかし…こんな時、人間というのは不注意なもので。
「………ととと!うわっ!」
ローファーの片っ方が脱げ、私は見事なまでに尻餅をついた。
「…やば、い、かも。」
私は派手な声と音を出してしまい冷や汗が背中に流れる。
曲がり角の先に出てしまったローファーを、腕だけ伸ばして取ろうとすると…
「ねえ花巻飛鳥。どこまで聞いてたの?」
その腕はガシッと捕まれ、ローファーの代わりに、私の手の先には、木酪泰則が立っていた。
どうしていいのか分からない私はとりあえずその場を離れようと後ずさる。
しかし…こんな時、人間というのは不注意なもので。
「………ととと!うわっ!」
ローファーの片っ方が脱げ、私は見事なまでに尻餅をついた。
「…やば、い、かも。」
私は派手な声と音を出してしまい冷や汗が背中に流れる。
曲がり角の先に出てしまったローファーを、腕だけ伸ばして取ろうとすると…
「ねえ花巻飛鳥。どこまで聞いてたの?」
その腕はガシッと捕まれ、ローファーの代わりに、私の手の先には、木酪泰則が立っていた。