【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
だから、答えてた。
「いいよ。ヤスの憎しみが、私を傷付けることでなくなるのなら、そうすれば?」
不思議と怖くなかった。ヤスより、自分が強いと、そう思った。
ヤスはカッと瞼を開くと、噛み付くように私にキスを落とす。
「苦しめ、汚れろ。」
「ん……ぁ!」
ヤスの吐き捨てた言葉と、手の動きが私を乱す。
乱暴に、掴むように私の胸の形を変えるヤスの繊細な造りの指先。
ねえヤス、私の身体の痛み、あんたの痛みなの?