【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
とはいえ、『月野森きらら』を作るのには、かなりの時間を要した。



声が二つ三つ操れるってだけの俺が、一から声楽を学び、ギターやキーボード、バイオリンに作曲編曲の基礎まで叩き込まれた。



それ以外にも、女性のマナーなんかも躾られていた。



高校に入学する歳になった頃にもまだまだレッスンは続いていた。



高校なんて行っている暇もなく、毎日をレッスンやスタジオに篭る生活。



たまに夜遊びしていたが、社長は見て見ぬフリをしていたのだと思う。
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