【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
何度もこの気持ちを認めないように無意識にストッパーをかけていた。



最低最悪の悪魔で、いい思い出なんか一つもないはずなのに。



それでも、私はヤスが好きだ。



「なんだよ。そんなに俺の顔が綺麗か?」



ご飯を食べながら、どうやら私はヤスを見つめていたらしい。



「うざっ。とりあえずハゲろ。」



こんな会話しか出来ないし、この気持ちを伝えることはするつもりもないけど



だけど、許される限り、私はこの悪魔に夢中になっていたい、と思う。恐ろしいことに。
< 213 / 295 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop