【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
そして木酪泰則は、恐ろしいことを口にした。



「あんたは秘密の共有者だ。今後、俺に色々協力してもらうから。」



「…はっ!?冗談きっつ!無理。無理無理。」



だいたい、なんで秘密知った私が木酪泰則に使われなきゃいけないの?普通私の方が立場上でしょ。いつでもきららだってバラせるんだから。



なんて思ってたら、木酪泰則はその濁った瞳で言い放った。



「あんた、言ってみろ。ヤり倒してやるから。」



呆然とする私を余所に、木酪泰則は立ち上がり、思い出したかのように私のローファーを投げた。



「じゃあ、“僕”は皆のところに戻るから。」



いつもの木酪泰則に戻った奴は、さっさと部屋を後にした。
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