【完】歌姫、そんな声で鳴かないで！

「疑い始めたのは、前に二人をホテルで見た時。確信を持ったのは、木酪君がキレた時、かな？」



ああ、我が友達ながら、なんて勘のいいことで。



「飛鳥は何も答えなくていいよ。秘密が秘密だから、言えなかったと思うし。」



香織は全て分かっているんだと思う。だから、言い訳を探すことも出来ない。



「でもさ、私の中で『月野森きらら』と『木酪君』は別物だから、大丈夫！今までと変わらない。」



本当に出来た子だ。だから香織は誰からも好かれ、親しまれる。