【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
Epilogue
「飛鳥飛鳥あ!きららの新曲のPVどう思うよ!?」
「どうよってまあ…いいんじゃないの?」
ある日の学校、変わらない日常。
香織は何も知らないただのファンのように、相変わらずのミーハーで。
「何言ってんのー!……自分の彼氏、でしょ!」
ああもう。『何言ってんのー!』の後の小声の一言が死ぬほど恥ずかしい。
しかも何て言うか、彼氏ってのとは、ちょっと違う気がするし。
騒がれてる当の本人のヤスは、自分の席で優雅に洋書なんぞ読んでやがる。