【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
だって、だって…………!



「ぎっ…………ぎゃああああ!」



「何?ぎゃあぎゃあうるっさい。しかも可愛くない悲鳴。」



そこには裸の、下も履いてない男がいたから。



しかも、知らない男じゃない。



「き、きききき木酪泰則!なんで、あんたが、ここに…!」



「あれ?優斗から聞いてない?」



疑問は沢山ある。なんでうちの風呂場に木酪泰則がいるかとか、兄貴と知り合いとか、そりゃもう沢山。



だけど、その前に、頼むから。



「あの…とりあえず、下を隠して下さい。」



私は今、自分の一番の希望を口にした。
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