【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
しばらくして、食卓には、私、お母さん、兄貴、何故か木酪の四人がいた。
「お母さん美味いです。野菜炒めも生姜焼きも絶品。」
「ヤス君どんどん食べてね!歌手は何かと大変なんだから。」
何故うちに馴染んでいるんだ、このどす黒ダサ系クラスメイトは。
「飛鳥ー、機嫌直してよー。飯食ったらちゃんと説明するから。」
「あんたは浮気した旦那か。ってか、マジ意味分かんない。なんでお母さんまで受け入れてんの?」
ヘラヘラする兄貴を一瞥した私は白飯に箸を刺した。