華と月
小さな子供が立っていた。
誰…?

すると、その子供は
「ここに来れば逢えると思った♪
はい、コレお姉ちゃんのだよ大事に持ってて」
そう言いながら、葵に真っ白な本を渡す。

「え…ちょっと…」
葵は、戸惑うばかり。

「じゃあね♪またね♪」と子供は駆け出す。

葵はハッとして後ろを振り返ったが、子供の姿は既になかった。

「どうしよう?これ」

とりあえず本を鞄の中へしまう。

そして、葵は庭園を通り抜け靴箱へと向かう。

靴箱から、靴を取りだし靴に履き替える。

靴に履き替えると、正門へと歩き出す。
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