華と月
町長宅前~
二人は、町長宅に着くと
ハヤトが、町長宅のドアを叩いた。

すると、中から扉が開き
おっとりとした雰囲気の女性が出てきた。

「まぁ、ようこそ
いらっしゃいました
アゲハさまから、後程あなたが伺うかもとおっしゃったのでお待ちしてました」

そう言いながら、穏やかに笑う女性は葵たちを招き入れ、案内をする。

「それは、すまなかった
だが、奥方のあなたが出迎えられるとは…
お身体は、大丈夫か?」

「クスッお気遣いありがとう…気分は優れています
それより、そちらの女性は…?」

「あぁ、申し遅れた
訳があり、一緒に旅をしているアオイだ」

「あ、初めまして
紗来 葵です」

葵は、勢いよく頭を下げた。

「で、こちらが…
町長の奥方ソフィアさまだ」

「よろしく、葵さん」

「よろしくお願いします」

挨拶が終わると、葵は顔を上げた。

「それで、どのような用事でこちらに…?」

「あぁ、ラキアと言う人物を探している
こちらなら、住民の登録表があるだろう?」

「ええ…それならこちらに保管してありますわ」

「そうか…では、見せてくれるか?」

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