華と月
いつまでも食堂に来ない葵を心配して、様子を見にきた柊。

葵の部屋をノックするも、返事がない。

もう一度ノックをするが、返事がない。

「アオイ?入るぞ…?」
ためらいがちにドアに手をかけると、鍵は開いていた。

無用心だ!と怒るつもりだったが、寝てる葵を見つけそっと近づいた。

葵の頬に涙がこぼれ落ちるのを見た柊は、拭い
おでこに口付けを落とした。

その時、柊の裾に葵の手が触れ柊はドキリとする。
柊は起こさないように
そして、おにぎりが入ったお皿とメモを書き残し
部屋を出た。
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