華と月
柊が去って行くと、葵は少し顔を曇らせた。

ヴィヴィアンの案内で、客室へと入り皆が座ると
ヴィヴィアンは、おもむろに口を開いた。

「皆さんは、どういった経緯で一緒にいますの?」

その質問に、ハーツが
「何、ただの旅ですよ
アゲハさんたちは私の国の者です、それにこのアゲハさんは街を管理していて1早く住人の事に気づく。
それを皇子である私が、解決する訳です
ご存知のように、我が国に皇女はいない」と答えた。

と、そこへ侍女がお茶を持ってきた。

お茶を配ると、侍女は下がるようにヴィヴィアンは手を払った。

その合図で、侍女は頭を下げ早足で下がる。

「つまらない事を聞いたわ」とヴィヴィアンは謝った。

「いえ、それよりここは初めて訪れましたが
いい国ですね」とハーツは笑う。

「お褒めに預かりありがとうございます」とヴィヴィアンは笑った。
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