華と月
「あ、窮屈な話をしていてはつまらないでしょう?」とヴィヴィアンの言葉に、今度はアゲハが
「いいえ、王族の話を聞けて参考になりますわ」と、にっこり笑って答えた。

「でも私そんな事より、ハーツさまの事が聞きたいわ」と、今度はユーリが話す。

ハーツはユーリに「答えられる範囲なら」と言った。

「ハーツさま?ハーツさまはセンティさまと近々、結婚式を挙げるとの噂がありますけど…」

「ユーリ!」と、ヴィヴィアンはたしなめるが
ぷくっとユーリは、頬を膨らます。

それを制したのは
「いえ、こちらに来たのはその為もあります。
センティと旅行するつもりで…正式な発表はまだですが…
柊皇子と偶然会ったのも、何かの縁と思いました。ですからこの事は、まだ内密に…」とハーツは答えた。

その答えに、きゃああとユーリは、はしゃいだ。

たしなめたヴィヴィアンも一緒に笑っている。


　
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