華と月
すると、葵は顔をあげ
「あ、ごめんなさい…
こんな話…」

柊から、離れようとすると葵は、ぎゅっと力強く抱きしめられる。

ドキッ…

葵は、顔が真っ赤になり胸も高まりつつあった。

そして柊は、葵の顎を持ち上を向かせる。

葵は、頬を赤らめながら柊を見つめると…

ちゅっ…

柊は、葵に口付けを交わした。

優しく触れるだけのキス…。

葵は、柊にされて嫌ではなかった。

嬉しいと言う気持ちのほうが高く、葵はようやく自分の気持ちに気付いた。

あれは恋なんかじゃなく単なる憧れだったと…
恋に恋をしてただけ…

柊さんといると、私…
自分が自分でいられる気がする…

葵は、心からそう思った。
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