華と月
広い場所から、奥に進むと人間用のライトで照らされていて明るくなっていた。

通路の横の幅も、大人二人分が通れるくらい余裕がある。

相変わらず一本道だが、さらに奥へ進むとそれらしき祭壇が見えてきた。

葵たちが祭壇に近づくと、微妙な揺れが起きる。

「ほら、始まったわ」とエミリーが言うと
奥のほうから、泣き声がする。
「えーん…えーん…」
「これって…」

「そう、ノームの泣き声」
エミリーは、ため息をついた。
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