華と月
お風呂に1人で入る、なんて今までの姫ならそんな事、言わなかったわ。

そんな事を思いながら、葵をちらりと盗み見た。

おどおどと歩いてないで、シャキっとしなさい!
と思わず心の中で、喝を入れた。

「ここが、お風呂です。失礼します」
浴室にくると、侍女はさっそく仕事に取りかかる。
「ちょっ…ちょっと待ってください!」
葵は、顔を赤らめながら慌てて後ろに下がる。

ええいっ!逃げるなっ

「きゃあ」

こらっ大人しくしなさいっ!

侍女は、葵を端に追い詰め衣服を強引に脱がせた。
はぁ…はぁ…
こんなのまるで私が犯罪おかしてみてるみたいじゃない…ったくもう!

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