華と月
「ふぅ…」
葵は、ため息をつきながら、少し重い体育館の扉を開けると、中に隠っていた熱気がぶわっと一気に抜ける。

体育館の中に入ると、バスケットの部員が練習試合をしていて、ボールのはじく音やバッシュの音がキュッキュッと響いていた。

壇上には、演劇部がいて何やら照明などをセッティングをしていて、他の部活の様子が伺える。

「え~と、新体操部の人たちは何処かな?」

葵は、入り口に立って辺りを見回した。

「あっ、あそこね」

葵は、新体操部の人たちを見つけた。

なにやら皆集まって、体操座りをしている部員のところに行った。

葵は、部員のところに着くと1人だけ体操服の違う人に話かけた。
「部長」
「はい?」

部長と呼ばれた人は、葵の声に反応し振り向き
「なあに?」と答えた。
「遅くなってすみません、今日は大谷さん、急な用事が出来部活に参加出来ないとの事です」

「ふぅ…わかったわ
とりあえず先生がくるまで座っててくれる?」

部長がそう言ったとたん、体育館の扉が開き人が入ってきた。

入ってきた人は、こちらにかけよってくる。

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